ちょっとした気遣いで気持ちが温かくなる

梅雨寒……。
一昨日は30度近い気温、昨日・今日は20度にも届かない。

雨は、土砂降りや風雨でなければ、特に嫌いではない。
ただ、雨降りの日の嫌なことは、傘をさして歩く人の無頓着さ。
すれ違いざまに、傘をかしげる人がほとんどいないことだ。

狭い道路、歩道などで前から歩いてくる人とすれ違うとき、傘がぶつかったり滴がかからないように傘を反対側に少しかしげる。
このしぐさを「傘かしげ」という。
すれ違う相手への、ちょっとした思いやり、気遣いだ。
「そうしなければならない」というルールがある訳ではないが、こうしたほんの少しの心遣いでお互いが温かな気持ちになる。
ところが、こうした光景はほとんど見られなくなった。
すっかり習慣になっている私は意識しなくても自然に傾けてしまっているのだが、歩道の真ん中を「そこのけ、そこのけ私が通る」というかのように突き進んでくる人には、しばしば面食らうことがある。

自分さえ濡れなければいい?
いや、そんなことさえ思わないのかも知れない。

何ごとにも自己中心の世の中になってしまっている…と思い知らされることがあまりにも多い。
もちろん、すべての人がそうではない。
思いやりに溢れている人はたくさんいる。
だが、そういう人より身勝手な人の方が目につく世の中なのだ…

なんて思っていたら、今日は若い男性が傘を傾けてくれた。
年配のおじさんが、手を伸ばして傘を高く上げてくれた。

みんな急いでいるのかも知れないが、ちょっとした気遣いが温かい気持ちにさせてくれるんだよ。