自然を満喫した道東の旅

2日(木)~4日(土)は、年1~2回恒例となっている娘との旅だった。
行き先は北海道で、通算6回目(内、娘とは4回目)。冬2回、夏4回になる。
これまでは道南中心だったが、今回は道東。
1日目の集合時間が早かったため、電車のトラブルによる遅延等を考え、空港近くのホテルに前泊することに。
1日、仕事を終え、夕食を済ませてから出かけた。

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✿2日(1日目) 大雪山・旭岳(ロープウェイにて)
大雪山は、北海道の最高峰である旭岳(2,291m)をはじめ、20連峰におよぶ標高2,000m級の山々の総称。
正直のところ何年か前までは、富士山のように1つの山を指して大雪山と呼ぶのかと思っていた。
大雪山国立公園は、これらを中心に北海道の中央に成り立つ、わが国最大の山岳を中心とした国立公園で、その面積は、ちょうど神奈川県の広さに匹敵するとのこと。
いかに広大であるかを再認識せざるを得ない。
 
出かける前の天気予報では、3日間のうち唯一☂雨マークがついている。おまけに気温もかなり低そう。
現に空港に着いた時は、長袖でないと寒かった。山の上はもっと寒いはず。天候次第では、ロープウェイの運行中止も考えられる。
幸い、ロープウェイ乗り場に着いた時、霧がかかっていたものの雨は降っていなかった。しかし、係の人の話によると、午前中は土砂降りの雨だったとか。
そのため、ただでさえところどころに残雪があるのに、大雨でぬかるんでいるところもあるというので、姿見駅に到着したら有料の長靴を借りて歩くことにした。
また、気温が低いことと、いつ降り出すかわからないので、アイちゃんからお上がりの登山用レインウエアを着て、傘もカバンに入れた。
ロープウェイに乗車し、森林限界を越えた辺りから、真っ正面に大雪山の主峰旭岳(2,291m)が見えるとのことだったが、あいにくの霧でその姿をよく見ることはできなかった。
残念!
散策コース案内図
ロープウェイの終点・姿見駅に到着すると、係の人からレクチャーを受け、長靴を借りて、いざ出発。
散策路の一周、約40分。
残雪あり、沢あり、ぬかるみありだが、アスファルトやコンクリートの道路を歩くよりはるかに楽(らく)で、楽しかった。
残雪の散策路
残雪の散策路
すり鉢池と鏡池
すり鉢池(左)と鏡池(右)
途中、もうもうと何かを吹き上げているのに気づく。硫黄の匂いがする。噴気孔があるのだった!
高山植物1   高山植物2
高山植物
高山植物3   高山植物4
下界を見渡すことはできなかったが、雨が降ることもなく、時折霧も晴れ、これだけ楽しめたのは充分満足に値する。
 
大雪山を後に、層雲峡を横目に宿泊先である温根湯温泉に向かう車中からの風景。
層雲峡
(夜は、ザアザア降りの雨だった)
 
✿3日(2日目) 知床遊覧 ~ 知床一湖
世界自然遺産知床を、特別貸切クルーズで楽しむ。
出港した時は濃霧が発生しており、船長の判断で引き返すかも知れないとのこと。
「これでは遊覧なんて無理だろう」と口々に言っていたが、程なく霧が晴れ、みな大喜び。
知床の由来はアイヌ語の「シリエトク」(地の果て)を意味しているとか。
火山連峰や原生林、海食崖、人の手を加えることなく長い年月の間に形成された自然な景観は見応えがあった。
知床1
知床2
知床3
ヒグマの親子が岩に上ったり下りたり、草の合間に見え隠れしたりして楽しませてくれたが、立場を変えると、クルーザーに乗っている私たち人間の方が檻に入れられたように映っていたのかも知れない。
 
✿船を下り、知床五湖の1つ一湖の高架木道を歩く。
地上遊歩道は、春から夏はヒグマが活発に活動する時期でもあるため、ヒグマとの遭遇回避や遭遇時の対処法を習得した登録ガイドが引率するツアーでなければ参加できないという。(要予約、有料、レクチャー受講を含む)
全長約800mの高架木道は無料、いつでも自由に散策でき、一湖湖畔まで行くことができる。
知床五湖
知床連山と五湖の1つ “ 一湖 ”
知床一湖2
高架木道
知床一湖3
遠くにオホーツク海が広がっている。
宿泊は阿寒湖半。
夕食後、娘と温泉街を歩く。
 
✿4日(3日目) 摩周湖 ~ 釧路湿原(ノロッコ号にて) ~ 紫竹ガーデン
9時過ぎの遅い出発なので、 それまでの時間をゆっくり過ごす。
食事前に阿寒湖畔を散歩。
阿寒湖
阿寒湖2
 
✿摩周湖
『霧の摩周湖』の歌でお馴染みの湖。
“いつ行っても霧” が定説のように、3回行ったが3回とも霧だったという人もいる。
摩周湖に向かう途中、霧が発生しているところもあったので気になったが、到着してみると・・・。
摩周湖1
少し前まで霧がかかっていて見えなかったとのことだが、山も雲もはっきりと映っている。
霧の摩周湖が有名と言っても、やはりきれいな湖を見られたことはありがたい。
 
✿釧路湿原
JR塘路駅からノロッコ号に乗り、日本最大級という釧路湿原を車窓から見ながら釧路駅に向かう。
塘路駅
ノロッコ号1  ノロッコ号2
ノロッコ号
釧路湿原
車窓から見た湿原
 
✿紫竹ガーデン
昨年の “8つのガーデン巡り” でも行ったガーデンの1つ。
18,000坪の広さに、季節ごとに次々と咲き続ける花々。
宿根草がほとんどで、たとえれば「自由奔放」に伸びたいように伸ばしているというだけに、まるで野原を歩いているような、何となくホッとする場所。
紫竹ガーデン
今年は少し時期が早かったので咲いている花も少し違ったが、特に目立ったのはクレマチス。
クレマチス1 クレマチス2 クレマチス3
クレマチス4 紫の花 オレンジと白の小花
芝生
広々とした芝生の上に寝そべったり、木陰で読書をしたり・・・。
そんな夢物語を思い浮かべながらの、ゆったりしたひとときだった。

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ガイドさんが明るく楽しい人で、さらに説明がとても上手なので、飽きることなく耳を傾けていることができた。
また、道南の旅と違い山の中を走ることが多かったので、エゾシカ、きつね、リス、ヒグマなどをみつけては大喜びしていた。
広大な自然の中に身を置いていると、心もゆったり大きくなったように感じる。
そして、普段の自分がとてもちっぽけに思えてしまう。
この、ゆったりした気持ち、とても大事なのです!
 
今回の旅もよい意味で天気予報はあたらず、雨に降られることもなく、自然を満喫できた旅だった。
いつも天に助けられている感じです。(感謝!)