自然の声に耳を傾ける
読売新聞朝刊連載の『時代の証言者』に、現在、桜守の佐野藤右衛門さんが登場している。
その記事を一部抜粋してみると、
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植物を扱うわしらの仕事は自然が相手ですわ。
いつも季節や天気、その土地の土壌のことなどを頭に入れておかんと、うまくいきませんのや。
建物なら管理できますけど、自然や植物は管理できまへん。
管理できるという考えは、人間のおごりですわ。
植物は管理ではなく、育成せなあきませんが、そうそう人間の都合のいいようにはいきませんな。
人間の事情や尺度とは関係なく、自然には自然の営みがあり、それは昔からずっと変わりませんのや。
福島の原発事故は人災やけど、大津波のような天災は人間の力ではどうにもなりまへん。
でも、犠牲を最小限に抑えるためには、自然の声に耳を傾ける謙虚な態度が必要と違いまっか。
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佐野さんが語る意味は、幼い頃からの家庭環境ゆえかよくわかる。
人間も、自然の一部である。
その自然との共存・共生、それがいかに大事なことであるか。
それを無視して生きていくことはできない。