雨の日のマナー、傘かしげ

7月に入ってから、梅雨らしい雨降りの日が多くなっている。送り梅雨の時季に入ったのだろうか?
雨の日は傘の扱いやさしかたで、ついついイラッとしてしまうことが多いのでは?
道幅いっぱいになってお喋りをしながら歩いていたり、「そこのけそこのけお馬が通る」なみに、自分のための道路と言わんばかりに歩道の真ん中を歩いている人。
踏切の遮断機が上がった直後は特にひどい。
傘をまっすぐにさしてすれ違うだけの道幅がないのだから、お互いにちょっと相手を思いやればよいのだけれど・・・。
自分でも気づかぬうちに同じことをしていることがあるかも知れないが、ほんのちょっとの気配りが足りないように思う。
 
「傘かしげ」
以前にも何回か書いたことがあると思う。
情緒的な響きをもつこのしぐさは、道ですれ違うときに傘と傘がぶつかったり雫がかかったりしないよう、相手と反対側にスッと傘を傾けることをいう。
相手を尊重し、思いやる(気遣う)心から生まれた傘かしげは、粋な大人の心得ともいえる。
お互いがちゃんと心得ていて阿吽の呼吸でできると気持ちがよいのだが、近頃は老若男女問わず、すれ違う相手にその心得がないと思われる人が多い。
相手に心得がなければこちらだけでも・・・と思って傘をかしげるのだが・・・。
残念なことに、ほとんど無いと言っても過言ではないように思う。
傘かしげは、雪道での譲り合いにも通じている。