壁の厚さ

今日は、ある場面に遭遇しました。
これから新しい生活を始めようとする母と子が、その生活の基盤となる住居を、今までと違う新しい地で探そうとしていました。
ところが、「母と子の家庭」ということで、不動産会社は仲介できないと言っていました。
賃料を毎月きちんと支払ってもらえるのかどうか不安で仲介できないというのです。
「父と子の家庭」の場合、男性は収入が安定しているからよいが、女性の場合は・・・というようなことを仄めかしていました。
何という偏見と男女差別!と驚きました。
確かに物件を持つ大屋さんの立場と、それを仲介する不動産会社の立場からすると、不安材料は回避したいことはわかります。
しかし、今の世の中には「母と子だけの家庭」はたくさんあります。
これでは、いくら女性が頑張ろうと思っても、伸びようとする目を摘んでしまっているのではないかと思いました。
今日遭遇した土地柄ということもあるのかも知れませんが、もっと女性の自立を応援できるような考え方ができないものかと残念でした。
公共では、男女共同参画事業などなどと謳われているだけに、実際の市民生活の中では、このような偏見や差別がまかり通っていることに、他人事ながら他人事とは思えない場面でした。

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