他人の時間を奪わない…その後

娘が小学生のころ、ミヒャエル・エンデの『モモ』という本を買ってあげた。
時間泥棒と、盗まれた時間を人間に返してくれた女の子(モモ)の不思議な物語だが、3年ほど前にふと思い出し、あらためて読み直した。
今、またその本のことを思い出したのは、「これは、まさに時間泥棒だ」と感じるようなことがあったから…。
 
その中に 「時間とは、生きるということ、そのもの」と書いてあったように思う。
つまり、時間=生きること=人生
 
たとえば、誰れか(Aさんとする)から電話がかかってきて、「少しの時間なら・・・」と話し始めたとする。
ところが、相手はいつまでも喋り続ける。
やっと電話が終わったときには、話し始めてから40分も1時間も経っていた・・・。
 
少々オーバーな表現かも知れないが、まさしく時間泥棒であり、自分の貴重な時間を奪われたことになる。
相手が親しい人か否かに関わらず、相手の時間を無駄に奪うことは厳に慎まなければならない。
自分は暇であっても、いま、相手がどのような状況にいるかということは、見えないからわからない。
「少しの時間なら話ができる」と言ったとしても、せっかく電話をしてくれたのだから…と気遣ってくれているのかもしれない。
いや、ほんとうに忙しい時なのかもしれない。
だからこそ、安易に他人の時間を(オーバーに言うと他人の人生を)奪うようなことをしてはならない。
それが、相手を思いやるということでもある。

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