子育て その2

子育ては、それぞれの家庭事情により、いろいろなパターンがある。
生後3ヶ月くらいで祖父母や保育所に預けて復職しなければならない人。
自営で家にはいるが、子どもに係りっきりになどなっていられない人。
私の育った環境は、後者に近い。
はっきり言って、親に育てられたという記憶はあまりない。
ところが、何か悪さをしたときなどは厳しく叱られ、きちんと正座して手をついて謝ったり、お蔵に入れられたり・・・。
要所要所では、必ず親の存在がはっきりと記憶に残っている。
このような中で、物事の善悪を学ぶと同時に、お蔵に入れられたときはどうすれば早く出してもらえるかといった悪知恵も覚える。
私の子育て中は、先日も書いたように休職していたが、決して子どもべったりではなかった。
どちらかというと、私の子ども時代に似ているかも知れない。
あの当時では珍しい、当時の先端をいくと言ってもよいような事務代行をしたり、編み物・袋物製作をしながら子育てをしていた。
編み物や袋物製作は、いろいろの道具を使う。
編み物機械、ハサミや目打ち、『危険』なものがいっぱいだ。
這い始める前はよいが、這うようになり、歩くようになってくると目が離せない。
だが、それらが危険なものであることを繰り返し教える。
仕事の手を休めて遊ばせるときもあるが、一人遊びをさせるときの方が多かったように思う。
そのかわり、足音がどこでしているか、声がどこから聞こえてくるか、など目がどこに付いているのか?と言われるように、常にアンテナを張り巡らせていた。
育児中は、子どもを育てることと同時にいろいろなことを学び、外で働いていたら経験できない別の仕事を楽しむことができたのも事実だ。
要は、自分が子育てをどう考えるか。
生き方をどう考えるか。
ただ、それだけだと思う。
育児に専念しているはずの人が育児放棄をしているケースもあるし、外に働きに出ていても、しっかりと子育てをしている人もいる。
これも、子どもと接する時間をどう使うかという違いだけ。

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