猿から学ぶ子育て

今日の新聞で、曽野綾子さんが「育休3年」に関して寄稿した記事に目が止まった。
元上野動物園園長:中川志郎氏の書かれた『親である条件』という本が、今でも曽野さんの中で子育ての名著として記憶されているという。
(新聞記事より一部分を転載させていただきます)
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猿に代表される哺乳類は、生まれて一定の期間は、ひたすら肌身離さず子どもを抱いている。そのうちに目の届く範囲を自由に歩かせて、何が危険かを体験させる。そして一定の時期に至れば、全く別個の個体として突き放す。
人間と猿とでは、この期間が違うわけだが、この順序を踏むことが成長の基本だという。それなのに、人間はひたすら抱いているべき時期に抱かず、放して危険を体験させるときにも過保護にしてそれをせず、成人した後も干渉し続けて子どもを独立させない。
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確かにそうだ。
私自身、下の子どもが幼稚園に入るまでは休職し、我が手で子どもを育てた。
ほんとうなら小学校入学まではと思ったのだが、仕事の都合上やむなく復職。
それまでは、まさに上記の猿と同様だった。
人間は、子どものときの育ち方が、大人になってから大きく影響する。
命の大切さ、危険性の有無、事の善悪・・・
どれをとっても、小さいときからの体験・経験が蓄積され、それが無意識のうちに活かされてくる。
現在の社会環境では、子どもが幼いときから働かざるを得ないということを十分承知しているが、かつて保育・教育の仕事に携わっていたことと、現在の仕事から見えてくる背景を考えると、やはり猿から学ぶべきことは大きいと思う。

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