破壊、再生、人の心

台風の影響で、4日夜頃から強い雨が断続的に降り、また風も強く、各地で台風による被害が出ました。
こんな時、いつも思うことは、「破壊と再生」という言葉です。
子どもの頃、台風の影響で1週間ほど雨が降り続き、台風が近づいた頃は増水による川の氾濫で橋は流され、何人もの知り合いの人々が家もろとも濁流に呑み込まれたり、強風のため船のように揺れる家の中で怯えきってしまうという経験をしました。
橋が寸断されたために交通の便が立たれ、私の実家がある地域より先の人たちは、長い間不自由な生活を強いられました。
この時の台風では、家族を失った人、家を失った人、大きな家の屋根をそっくり飛ばされてしまった人、田んぼや畑を濁流で流されてしまった人など、ほとんどの家が何らかの被害に遭いました。
しばらくは途方に暮れていた人たちも、いつまでもそうしている訳にはいきません。
どこの家庭も家族が力を合わせ、再生への動きが始まりました。
我が家も然りです。
再生という一つの目標に向けて、家族が力を合わせる。
この時の力は、とてつもなく大きなものです。
苦しく、辛いはずの作業も、「みんなでやれば平気だよ」という気持ちになります。
そして、「家族っていいなあ」と、つくづく思う瞬間でもありました。
その後、強風がふくと怯えた時期もありましたが、いつの間にか風に対する恐怖心がなくなりました。
環境が変わったことで再び同じ経験をすることもなく、自然に恐怖心もなくなってしまいました。
破壊と再生。
それは、自然だけでなく、人間にも相通じるものがあるのではないでしょうか。
心の中にため込んでいるものを吐き出す、あるいは執着心を手放すことで、新たな気持ちになることもできます。

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