ケンタッキーおじさん

夕方買い物に出かけた時の一こま。
若い男女がなにやら話しながら、ケンタッキーのおじさんの前に立っていました。
女の子の方が、前に手を差し出しているように見えました。
何をしているのだろうと思いながら通り過ぎようとして、思わず「くすっ」
顔がほころんでしまいました。
女の子がおじさんと握手をしていたのです。
男の子は、じっと待っていました。
私が笑ったため、恥ずかしそうに慌てて手を引いてしまいました。
「ごめんなさい。ゆっくり握手してて」
と言うと、
「前から一度握手してみたかったんだけど、1人では恥ずかしいし、やっとできたんです。
でも、よかった。
ちょっと触るくらいならできるけど、こんなにしっかりと握手できたんだもの」
と満面の笑みでした。
男の子もとても嬉しそう。
何かほのぼのとしたものを感じられ、私まで嬉しくなりました。
幸せというのは、このようなほんの些細な出来事からも感じられるのだろうなと思った一瞬でした。

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