2019/10月のメッセージ [ 足るを知る ]

あなたが欲しいと思うもの、
それは
あなたにとって、
ほんとうに必要なものですか?
 
*  *  *
家中に溢れるような物に囲まれていても、あれが欲しい、これが欲しい…。
欲しいのは物だけでなく、さまざまな情報が溢れているのも今の世の中。
それらが、自分にとって本当に必要なものかどうかを考えることもせず、ただ「欲しい」という欲望に負けて手に入れる。
欲望にはキリがない。
欲望はいつしか執着となり、それがさらなる執着を生んで、結果的に自分を苦しめることになる。
だが、欲望に支配されている間は、そんなことには気づかない。
 
私自身、正直、欲しいと思う物、あると便利だろうなと思う物がたくさんある。
だが、それらを収納するための器には限りがある。(打ち出の小槌を振り下ろせば金貨が湧いてくるわけでもない)
家の中に物が溢れているのが嫌だし、シンプルに過ごしたいという思いが強い。(現実には、なかなか容易ではないのだが)
欲しいという欲望を抑えきれずになんでも手に入れようとするのは、お腹がいっぱいなのに「目が欲しいから」と食べ過ぎて苦しくなったり、腹痛を起こしたりするのと同じだ。
 
そこで考えなければならないのが、欲しいと思う物が、自分にとって本当に必要かどうかということ。
禅語に「知足」(足るを知る)という言葉がある。
欲しい物はたくさんあるだろうが、日々の暮らしには必要なものが必要なだけあればよい。
足るを知れば、自ずとほんとうに必要なものか、欲しいだけのものかどうかの見分けがつく。
今あるものに満足できれば、そこから感謝の気持ちが生まれ、それらを大切にする気持ちも湧いてくる。
今のような世の中だからこそ、何かを欲しいと思ったとき、それがほんとうに必要なものかどうかを見極めることが大切ではないだろうか。
自戒を込めて…。

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