2018/10月のメッセージ [毎日が好い日]

日々是好日
毎日がよい日であり
二度と来ることのない
かけがえのない一日
*  *  *
「にちにちこれこうにち」一般的には「にちにちこれこうじつ」と言われることの方が多い。
禅語の中では最もよく知られている言葉で、茶席などでもよく用いられている。
9月に亡くなった樹木希林さん出演の映画『日々是好日』で知った方も多いと思う。
 
意味は、毎日毎日が好(よ)い日であるということ。
雨の日も風の日も、辛い日も悲しい日も、たとえどんな日であっても、それを好い日と受け取っていく。
今日は嫌なことがあったから悪い日、楽しい・嬉しいことがあったから好い日などと、決して自分にとって都合のよい日という意味ではなく、二度と来ることのない、かけがえのな い一日。
毎日が「好日」という心がけでいれば、充実した、悔いのない日々が送れる。
悪い日も好い日と受け取る心、さらには悪い日を好い日へと転ずる心があれば、どんな日でも「好日」となる。
 
こうして言葉の説明をするのは簡単だが、はたして自分はどのような生き方をしてきただ ろうか。
自分や周辺で何かがあったとき、間違いなく喜怒哀楽の何らかの感情が生じる。
だが、それが「悪い日」と受け取ったり、いつまでも引きずったりすることはない。
現実に起きてしまったことは消すことも書き換えることも出来ないから、ただ受け容れるしかない。
そうでなければ生きていくことが出来ないし、そこから必ず、何かしら学び取れるものがある。
「悪い日」と思えば悪い日になり、「好い日」と思えば好い日になる。
すべて自分の心が決める。
それが、これまでの人生で学んだこと。

次の記事

同じことができる幸せ