台風での体験が甦る

各地で台風の大雨や強風による被害が相次いでいる。
当地も台風の影響で昨日は強風となった。
マンションではあまり風の音が聞こえないのだが、昨日はすさまじい音が聞こえてきた。
ベランダの隅に置いてあった発泡スチロールの箱(中味アリ)や、容量5Lのペットボトルに半分ほど水が入っていたものが転がされていた。
幸い、ベランダの中での出来事だったのでよかったが、いつものようにたいしたことはないだろう…とマンション暮らしにすっかり慣れてしまい、たかをくくっていたことを反省。
一夜明けた今日も、昨日ほどではないが強風が続いている。

唸るような風の音、木々の揺れをみていると、子供のころの台風の怖ろしさを思い出す。
昔から、9月26日は台風がやってくる日と言われており、その年の9月26日も大荒れとなった。
あの当時の実家は3階まである、今なら『古民家』というような家屋だった。
家族全員3階で作業をしていたが、まるで船の上にいるかのような大揺れ。
怖くて一人階下に下りたものの、唸るような風音とミシミシと軋む音に怖れをなした。
「怖いよ~。みんな早く下りてきて~」と泣き叫んでいた自分の姿を、今も鮮明に思い出す。
この年の夏は、台風で近くの川沿いの数件が濁流にのまれたり、我が家の田畑も濁流に押し流されたりしていた。
その後、家族総出で田畑の復旧作業に当たったが、石ころや砂地ながらも何とか使えるようになったのは数年後だった。
台風のおかげ?で、何ごともなければ体験できないようないろいろなことを体験した。
決して楽しいことではないが、貴重な思い出だ。