和食が危ない!?

おせちを作るかお取り寄せするか迷った末に、結局、いつも通り手作りして正月を迎えた。
一度だけお取り寄せしたことがあったが全くの不評で、捨てることもできずに我慢して食べた。
名の知れた料理人が作ったおせちでも、我が家の舌には合わないらしい。
そのような経験があるにもかかわらず、その時季になると「どうしようか?」と考えてしまうのだ。
だが、心のどこかでは手作りするつもりで、12月に入ると買い物ついでにおせちの材料を少しずつ買いそろえている。
 
テレビニュースなどによると、近年はおせちを作らない、あるいは食べないという人がかなり増えているようだ。
昔と違い、元日早々から営業する店舗が増えたこともあるが、和食は好まれない、作るのが面倒、作れないという事情が大きいようだ。
たまたま読んでいた『残念和食にもワケがある』(岩村暢子著)という本が、それを裏付けているようにも思えて面白かった。
家庭の食卓状況を調査・分析、さらにインタビューを実施して得たデータを元に書かれた本だが、
白いご飯は味がないので苦手、
みそ汁まであるの?
一汁三菜って?
「さしすせそ」って何?
ご飯の炊き方がわからない、などなど…。
包丁やまな板がない家庭が増えているという現実を思うと、さもありなんという感じ。
「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、海外でも外国人観光客にも和食がブームになっているが、日本の一般家庭においては和食が減少したり和食そのものに対する捉え方も大きく変わっているようだ。
おせち作りは面倒と言いながらも、少しずつ手を抜きながら料理?をしている我が家だが、この先いつまで続けられるかな…。