願望の裏には不満がある

「○○してあげたのに・・・」
ということばをよく聞きます。
「Aさんにいつも珍しいものをお裾分けするのに、Aさんはまったく・・・」
こういったことばを聞くと、いつも疑問に思うのです。
Aさんへのお裾分けは、Aさんからのお裾分けを期待しているからなの?
「Bさんが留守にするとき、代わりに水やりをしてあげるのに、
私が留守にするときは、Bさんは知らん顔・・・」
Bさんにも、自分が留守にするとき水やりをして欲しいのね?
でも、Bさんはやってくれないから、内心いい気持ちではない?
自分が誰かに対して何かをするとき、相手に対して何らかの見返りを期待する(求める)気持ちがあるから、相手が何かをしてくれないと、面白くなかったり腹が立ったりするのではないでしょうか。
他者に対して、ああして欲しい、こうして欲しい、という願望が強ければ強いほど、その願望が達成されなかったときの失望が大きく、相手への不満感がわいてくるのです。
「願望の裏には不満がある」ということですね。
誰かに何かをするとき、その相手に何かを期待しない、求めないのが、ほんとうの親切と言えるのではないでしょうか。