通路に溢れる新成人

駅前を通りかかると、着物姿や新調仕立てのようなスーツ姿の若者が群れています。
成人の日で祝日、ということはわかっていましたが、成人式がここで行われることはすっかり忘れていました。
メガフォンを持ち、「この通路で立ち止まらないでください」と、若者たちに呼びかける声が聞こえます。
ところが、
久しぶりの再会を喜び合っているかのような集団、
写真を撮り合っているグループ、
生後何ヶ月だろうかと思うような乳飲み子を抱いている羽織袴姿の若者を囲むグループ、
その呼びかけに耳を貸す人たちは皆無のようです。
通行人の邪魔になる、などという発想はなさそうです。
若者で溢れんばかりの通路を進みペデストリアンデッキを下りていくと、交番横には警察車両が横付けになっています。
成人式の日は、あちこちで予期せぬ事態が起こることがあるので、警察が出張ってきているのだな。
メガフォンで呼びかけていた人や、ペデストリアンデッキの端の方で見守っている腕章をつけた人たちは、さしずめ区役所の人たち?
などと思いながら、通り過ぎました。
それから数時間経って再び通りかかると、まだ若者が群がっています。
午前の部と午後の部が入れ替わり、別の若者たちが群がっていたのでしょう。
きれいに着飾った若者と、日常の若者の姿とが結びつきません。
いつも思うのですが、
自分が20歳のころと姉たちが20歳のころとでは、姉たちの方がはるかに大人に感じました。
年々、20歳を迎える人たちが子供っぽくなっているように感じてなりません。
気のせいでしょうか。
ここ数年、「30歳の成人式」というのが行われるようになっているとのことですが、数十年前の20歳と、今の30歳くらいの成長度合いが同じなのかな?と思ってしまいました。