ただそこに咲いているだけ

この1週間ほど寒い日が続いている。
桜は例年より早い開花となり、満開の便りも聞かれるようになったが、ここで足踏み状態だ。
結局は、例年とあまり変わらない感じ。
毎年今頃は、どこかで必ず花見が出来た。
ところが、今年はいろいろと立て込んでおり、花見どころではない。
週明けにでも花見が出来るかな？と思っていたら、まるでそれに合わせたように桜の開き具合いが進んでいるようだ。
「桜の花見」などと言うと、あまりにも通俗的すぎるように受け取られるかも知れないが、やはり桜の花を見ると落ち着く。
やはり、私は日本人なのだ。
桜は、ただそこに咲いているだけ。
だが、美しくもあり、美しすぎて怖いようでもあり、妖艶ということばがピッタリの、人の心をとらえる不思議な力を持っている。
曖昧模糊とした、日本人の心に合った花なのかも知れない。