2008/6月のメッセージ

       目の前に咲く
       一輪の花
       ただそこに    
       咲いているだけだ
 
               だが
       見る人の心によって
       どのようにも見える
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一輪の花を目にした時、人は様々な反応を示す。
Aさんは<なんてきれいな花だろう>と心が和む。 
Bさんは<ああ、懐かしい!○○さんはどうしているかなあ>と、仲良しの○○さんのことを思い出す。
Cさんは<こんな花、見たくもない>と、突然怒りがこみ上げてくる。
過去の嫌な記憶がよみがえったためだ。
 
ことば一つを例にとっても、同じことが言える。
例えば、「あなたは絵を描きますか」と聞かれたとしよう。
Aさんは「はい、私は絵を描くのが大好きです」と嬉しそうに、楽しそうに答える。
Bさんは「私は、絵が下手なんです」と自信なさそうな、恥ずかしそうな顔をする。
Cさんは「そんなこと聞いてどうするんだ」と怒鳴る。
嫌な記憶がよみがえったのだろう。
 
同じ一輪の花を見ても、同じことば一つを聞いても、その時のその人の心の状態、置かれている環境によって、感じ方や思うことが違ってくる。
花は、ただそこに咲いているだけ。
ことばは、そこにあるだけ。
だが、見る人によって、聞く人によって、どのようにも受け取れるのだ。

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