夏休みの宿題の思い出

既に2学期が始業しているところもありますが、夏休みも後3日。
夏休みがあと数日という頃になると、子どもの宿題に大人の方が慌てふためくという姿がよく見られますが、この光景はいつの世もあまり変わらないようです。
私自身、今でも鮮明に残っている宿題の思い出があります。
小学校1年生の夏休み、絵日記の宿題がありました。
今のように、休み中に何日分かの絵日記を書けばよいというのではなく、毎日書かなければなりませんでした。
初めのうちは何とか書いていたのですが、そのうち次第に書き気が失せていきました。
両親は忙しく、いつも家の手伝いや近所の友達とちょっと遊ぶだけで旅行やテーマパークに出かけるなどということもなく、何の変哲もない同じことの繰り返しの生活の中で、毎日同じことを書く気になれなかったのです。
いよいよあと3日ほどで夏休みが終わるという頃になって、絵日記が何日間も手付かずになっていたことがばれてしまいました。
自分でも<どうしよう!>と焦りました。
「どうして毎日きちんと書いておかなかったの?」
「だって、どこにも連れて行ってくれないし、毎日同じことしか書くことがないんだもの」
忙しく働く親にとって、その言葉は心に突き刺さったことと思います。
たぶんその翌日だったと思います。
母親が、姉たちも一緒に日帰り温泉に連れて行ってくれました。
母親ものんびりできるところというと、温泉がぴったりだったのでしょう。
翌日(夏休み最終日)、温泉に行ったことやその他の日のことを何とか思い出しながら書き、絵は姉たちに色付けしてもらっている仲のよい?姉妹の姿がありました。
姉たちに助けられて、何とか絵日記を書き上げることができたのです。
物心ついたころから何でも自分でやりたがり、ある程度何でも自分でやってきた自分でしたが、1年生の夏の絵日記だけはダメだったようです。
その翌年からは姉たちに頼らず、自分できちんと宿題を片付けるようになりました。
懲り懲りだったのでしょうね。
今も夏休みが終わりに近づく頃になるとふと思い出す、遠い日の思い出です。

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