誰かが何かをしてくれる

「誰かが何かをしてくれる。自分はその中にいればよい。そんな時代は終わった」
昨日のNHKクローズアップ現代の中で取り上げられた、子どもの事故に繋がる身近な危険や事故防止のために産業界、国、医師、建築家、そして市民の間に大きく広がってきた動きについて、ゲストの大学教授が言った言葉です。
この言葉を聞いた時、ふと「誰かが何かをしてくれるから自分は何もしなくてもよい」という人が、案外多いのではないかと思いました。
何らかの組織、団体、サークルに所属し、その中にいることで自分は恩恵を受けることができる。
だから、自らが積極的に動く必要はないし、また動くつもりもない。
そこに参加するだけでよい・・・と。
そのような状況では、自分の思うような方向に進んでくれないと次第に不平不満が溜まり、非難や批判の言葉を口にするようになることもあります。
しかし、この時、非難や批判ではなく、自らが積極的に提言し活動に参加していくと、ものの見方が変わってくるのではないかと思います。
もっとも小さな単位である「家庭」を例にした場合、家族の一人ひとりがそれぞれの役割を果たすことで、家庭としての機能が成り立ちます。
それを、さらに地域や会社に、あるいは何らかのサークルや組織・団体へと広げていくということになりますが、大きな輪になると、どうしても他人事のようになってしまうようです。
どうして他人事、「誰かが何かをしてくれる」といった風潮が多くなってきていたのでしょう。
かつては、子どもも大人も、それぞれが家族の一員として何らかの役割を果たしていました。
しかし、今の家庭はどうでしょうか。
その辺にも一つの要因があるように思います。
こういった中で、積極的に地域社会や行政を動かしていこうという動きが活発になってきていることは、とても喜ばしいことだと思います。
私たちもいろいろな団体に加わっていますが、正直なところ積極的に活動するものもあれば、何となく惰性でやっているもの、自分がやらなくても・・・と、消極的なものもあります。
まずは意識を変えていかなければと思います。

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