感情という積み荷

「人は感情の動物だ」と言われます。
私たちのほとんどの行動は、感情によって動かされているといってもよいくらいですので、その言葉も頷けます。
また、感情は、抑えれば抑えるほど強くなるという性質を持っていますので、抑えても消えません。
それなら、自分の感情のままに振舞えばよいかというと、そうではありません。
それでは、大切な人を傷つけてしまったり、自分が感情に振り回されたりして、自分でも訳がわからなくなったり、問題は深まるだけです。
自分が誰かを傷つけているにも拘らず、自分こそが傷つけられている被害者であるかのような、錯覚に陥ってしまうことさえあります。
したがって、本当の意味で感情の問題を克服するには、その感情が湧き起こってきた訳を理解することです。
感情の奥にあるものを突き止められると、感情を生かすことができるようになります。
今日の新聞に、この“感情”についての面白い記事が掲載されていました。
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感情は、声の表情となって現れ、それは言葉の意味以上に大きく早く、聞き手の心に飛び込むことが多い。
言葉を船に例えれば、乗せる積荷は感情だ。
船が相手(聞き手)に到着すると、相手はどんな船なのかを確かめるよりも、まず積荷を先に自分の心の中に降ろすのである。
だから、例えば挨拶にしても、声の表情一つで、相手が気分よくなることもあれば、嫌な気持ちになってしまうこともあるだろう。
では、どうしたら適切な声の表情で話せるようになるだろうか。
言葉を発する上でまず大切なのが真心であるのは言うまでもない。
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感情という積荷が、暗く、重い鉛のように感ずるか、軽い風船のように感ずるかは、全て自分の心次第ということですね。

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