生き方の選択

昨春大学に進学したT君は、夏休みが過ぎた頃から大学に行かなくなり、その後大学をやめました。
自分の選択に疑問を感じ始めていたからです。
そして今年、専門学校に入りました。
自分の中でくすぶり続けていたものがきれいに消え去り、自分が何をやりたいのかがはっきりと見えたようです。
親の立場としては、やり直すのならまた大学に行ってほしい・・・というエゴが湧き出たそうですが、本人が生き生きと、楽しそうに毎日のリポートに取り組んでいる姿を見て、教えられるものがあったようです。
多くの親は、子どもは自分の所有物と思い込み、だから自由に操れるのだと、勝手に思い込んでしまいます。
しかし、決して子どもは所有物でもなく、親が自由に操れるものでもありません。
小さい時ならいざ知らず、大学進学という年齢ともなると、一般的に考えるとかなり自我を通そうとしても不思議ではありません。
親が何らかのアドバイスをすることはできても、生き方を押し付けることは難しいでしょう。
言いなりになると思っていた子どもが、自分の生き方を改めてみつめ直して、親の手元から巣立っていったように、親も自分の考え方・生き方をみつめ直し、子どもから巣立たなければならないことに気がついたのではないでしょうか。

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