親の気持ち・子の気持ち

昔から『親の心子知らず』という言葉があります。
「子どもを気遣っている親の気持ちなどお構いなしに、子どもは勝手気ままなことをしている」という意味です。
この類語に『親の思うほど子は思わぬ』という言葉があります。
どちらも、親が子どもを思う(心配する)気持ちを表しています。
親というものは、子どもが幾つになってもあれやこれやと心配します。
それに対して、子供の方は煩わしさを感じます。
『子の心親知らず』などという人もいるのでしょう。
ところがその子どもも、自分が子どもを持って親となった時、ほんとうに親の気持ちがわかるようになります。
『子を持って知る親の恩』とは、こういったところからでた言葉なのでしょうね。
母親が、歌を詠み始めて30年来折々にかきとめてきたものを、冊子にしてあげようと昨夏からとりっかってきたものの、なかなかはかどりませんでした。
五・七・五・七・七という短いことばで表された母の思い、一人ひとりの子を思う親の気持ちを目にすると、どうしても指が止まってしまいました。
その親の気持ちを良くも悪くも理解できる歳となり、今度は自分の子どもに思いを馳せながら、改めて上に書いた言葉を噛みしめました。
約1年近く間を置いたためか、昨日、今日は指の動きもよく、一気にパソコンで打ち込み作業を終えました。
この1年という「間(ま)」は、母親に対する何らかの拘りから脱するための期間だったのかも知れません。

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